14系客車 (Part2)
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◆スハネフ14
 スハネフ14 1〜54
101〜103(旧オハネフ24SPC0番代
501〜508(旧スハネフ14SPC0番代、北海道向け)
551, 552(旧オハネフ25SPC200番代、北海道向け)
 14系寝台車の中心形式として製造された発電装置付きのB寝台緩急車で、1964〜1970(昭和39〜45)年に54両製造された。その後、1977〜1991(昭和52〜平成3)年にスハネフ14形100番代(3両)、北海道向けのスハネフ14形500番代(8両)、スハネフ14形550番代(2両)が改造編入されている。
 スハネフ14 1〜54は オハネ14形0番代とともに新製されたグループで、1971〜1972(昭和46〜47)年に新潟鉄工所、富士重工業、日本車輌で54両製造された(スハネフ14 1〜3は先行試作車)。これまでの20系客車のように電源車を連結する集中電源方式と異なり 客車自体で冷暖房などのサービス用電源を供給できる発電装置を床下に搭載し、分割併合運転に対応できるようになっている(分散電源方式)。発電装置は自車含め5両を給電可能なディーゼル機関 DMF15HS-G(230PS/1800rpm)と発電機 DM82(180kVA)を組み合わせたものとなっている。寝台設備などは20系を基本にグレードアップした3段式B寝台となっており、寝台幅が52cmから70cmと広くなり、寝台中段には寝台自動昇降装置が取り付けられている(定員45名→2段寝台改造車は30名)。冷房装置は屋根上の車端部にAU76を2台搭載しており、台車は20系客車のTR55を基本に新設計されたTR217Cを使用している(スハネフ14 28〜54はTR217D)。1983(昭和58)年に北海道向けとして8両がスハネフ14形500番代に改造された。品川、向日町に新製配置され東京・大阪〜九州間の寝台特急「さくら」「みずほ」「出雲」「あかつき」などで使用され、その後は北海道、四国を除く全国の寝台特急で使用されたが、現在は19両が主に尾久、長崎に在籍し 寝台特急「北陸」「さくら」や波動輸送用などに使用されている。

 スハネフ14 101〜103は 予備車確保のためにオハネフ24形0番代を改造編入したグループで、1977(昭和52)年に大宮工で3両改造された。改造では 発電装置(ディーゼル機関 DMF15HS-G、発電機 DM82)を取り付け、引通し回路の改造などが行われた。品川、早岐に配置され主に大阪〜九州間の寝台特急「さくら」「みずほ」などで使用されたが、現在は熊本に1両が在籍し 東京〜長崎間の寝台特急「さくら」で使用されている。

 スハネフ14 501〜508は 急行「まりも」「大雪」「利尻」用としてスハネフ14形0番代を北海道向けに改造したグループで、1983(昭和58)年に旭川、五稜郭車両センターおよび高砂工で8両改造された。改造では 北海道向けに室内暖房の強化や出入扉の引戸化などの耐寒耐雪改造が施工され、SG(蒸気暖房装置)の引通し管を新設して一般形客車との連結を可能とした。台車はブレーキシリンダを台車側バリ外側に移設したTR217Gに変更された(最高速度 95km/h)。札幌に配置され、オハネ14形500番代14系座席車とともに急行「まりも」「大雪」「利尻」などで使用されたが、同列車の特急化に伴い 1990〜1993(平成2〜5)年にキハ400形またはキハ183系との気動車併結化改造、塗色変更が行れ、現在も特急「おおぞら」「オホーツク」「利尻」で183系気動車とともに使用されている。

 スハネフ14 551, 552は JR北海道において急行「はまなす」用にオハネフ25形200番代を改造編入したグループで、1991(平成3)年に苗穂工で2両改造された。改造では スハフ14形500番代から転用した発電装置(ディーゼル機関 DMF15HS-G、発電機 DM82、廃車発生品)を床下に取り付け、引通し回路の改造、外帯の白色塗装帯への変更などが行われた。2両とも札幌に配置され、現在も青森〜札幌間の急行「はまなす」で14系座席車とともに使用されている。

スハネフ14 5
スハネフ14 5(熊クマ
熊本駅、1993年 5月 1日

 <車両履歴>
  スハネフ14 5 (1972年/新製)
スハネフ14 504
スハネフ14 504(札サウ
旭川駅、1986年 9月11日

 <車両履歴>
  スハネフ14 41 (1972年/新製)
    ↓
  スハネフ14 504 (1983年/改造)
スハネフ14  551
スハネフ14 551(札サウ
札幌運転所、1993年 7月27日

 <車両履歴>
  スハネフ25 218 (1980年/新製)
    ↓
  スハネフ14 551 (1991年/改造)



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◆スハネフ15
 スハネフ15 1〜21
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◆オシ14
 オシ14 1〜14
 14系寝台車の量産開始とともにオロネ14形とともに登場した食堂車で、1972(昭和47)年に新潟鉄工所で14両製造された。車内配置は前位から順に車販準備室・休憩室、食堂(定員40名)、調理室、従業員用便所となっており、調理室などの構造は20系客車ナシ20形と同様となっている。側窓は二重固定窓で、581系電車と同様にベネシアンブラインドが採用されているためカーテンが廃止されている。品川、向日町に新製配置され東京・大阪〜九州間の寝台特急「さくら」「みずほ」「あかつき」などで使用されたが、運用の都合で1975(昭和50)年に5両がオシ24形100番代へ改造され、1984(昭和59)年に1両がジョイフルトレイン「ホリデーパル」用サロンカーのオハ14 701へ改造され、さらに1985(昭和60)年に2両が寝台特急「はやぶさ」用ロビーカーのオハ24形700番代に改造された。残った6両はJR移行後も引き続き寝台特急「さくら」「みずほ」で使用されたが、1999(平成11)年12月に運用を離脱し、そのまま全車廃車となり形式消滅した。

オシ14  3
オシ14 3(熊クマ
熊本駅、1993年 5月 1日

 <車両履歴>
  オシ14 2 (1972年/新製)
    
   −−− (1999年/廃車)


《参考文献》
 ・鉄道ピクトリアル: 「新車年鑑 1984年版」1984-10 増刊(No.438) 鉄道図書刊行会
「特集 14・24系寝台車 (I)」1991-8(No.547)
「特集 14・24系寝台車 (II)」1991-9(No.548)
「新車年鑑 1992年版」1992-10 増刊(No.566)
 ・鉄道ファン: 「特集:ブルートレイン+客車列車」1996-2(No.418) 交友社
「特集:ブルートレイン事情」1997-6(No.434)
 ・Rail Magazine: 「客車列車 世紀末を走る。」2000-10(No.205) ネコ・パブリッシング
 ・「100年の国鉄車両2」1974 交友社
 ・「国鉄車両形式集8 客車 貨車」1987 山と渓谷社
 ・「国鉄特急編成史 機関車・客車編」1999 弘済出版社
 ・「JR気動車客車編成表」各年版 ジェー・アール・アール
 ・「JR全車輌ハンドブック」各年版 ネコ・パブリッシング

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