勾配抑速発電ブレーキ付きの交直流急行形455/475系電車のグリーン車(Ts、登場時は1等車)で、1965〜70(昭和40〜45)年に汽車製造、川崎車輌、日立製作所、川崎重工業、東急車輌で45両製造された。車体構造はサロ451形と同じであるが、抑即ブレーキ用の引き通しが追加されているために別形式となっている。当初から冷房付きで新製されており、サロ455-1〜41は分散形冷房装置AU12Sが6台取り付けられ、自車給電の冷房電源用として20kVAの電動発電機(MG)を床下に搭載している(後にサロ455-1〜20,25〜39はMGを110kVAに換装)。1970(昭和45)年に製造されたサロ455-42〜45は冷房装置をAU13E(5台)に変更しており、冷房電源用のMGは自車を含め4両まで給電可能な110kVAとなっている。台車はTR69Bを使用している。仙台、金沢、南福岡、鹿児島に新製配置され、上野〜東北間、大阪〜北陸間、九州地区の急行列車などで使用されたが、急行「まつしま」「ばんだい」などで使用されたのを最後に1985(昭和60)年3月のダイヤ改正で運用を離脱した。1984〜1985(昭和59〜60)年に5両がクハ455形600番代に改造されたが、残りの車両は1987(昭和62)年までに廃車となり形式消滅した。
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