近郊形403・423系交直流電車の後継車として登場した415系電車(50/60Hz両用)の制御車で、1971〜1975(昭和46〜50)年に東急車輌、日立製作所で39両製造された。クハ411-301〜306は403・423系後期形に準じた外観の押込形通風器付きの非冷房車として登場しているが、クハ411-307〜339は115系300番代のように新製時から集中形冷房装置AU75を搭載し(クハ411-335は踏切事故により廃車となったクハ421-43の代替用として冷房準備車として新製、後に冷房化された)、側窓のユニット窓化、前照灯のシールドビーム化、側面電動方向幕準備工事、運転台後部の窓割りなどが変更され、偶数向きの車両は160kVAの電動発電機が搭載されている。塗色は403・423系などと同様に赤13号に先頭部のみクリーム色4号の帯を巻いた近郊形交直流電車の標準色で登場し、勝田、南福岡(後に一部は大分へ転属)に配置されて常磐線、北九州地区で使用された。その後、勝田の車両はクリーム色10号に青20号の帯に、九州地区はクリーム色10号に青23号の帯にそれぞれ変更され、現在は勝田、門司港、南福岡、大分に配置され、常磐線上野〜原ノ町間、水戸線、山陽本線、鹿児島本線、長崎本線、日豊本線などで使用されている。
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